生野高校での薬物乱用防止教育と環境衛生調査

私達、薬学部実習生は磯野先生に同行して生野高校へ行ってきました。
本日、生野高校は後期始業式の日でした。体育館には全校生徒1400人が集まっていました。
磯野先生は壇上に上がり、生徒達の前で薬物乱用についての講演をされました。
大麻や覚せい剤、コカインなど多くの違法薬物や最近話題となっている違法ドラッグについて
これらは一体どういうものなのか?使用してしまうとどうなってしまうのか?
と多くの人が疑問に思うところを解説されました。
講演はとても聞きやすく、生徒達にも分かりやすく話されていました。
私は人前で話すのが苦手なのでとても参考になりました。
講演の中で最も印象に残った内容は『違法薬物は自分の身体だけでなく人生そのものを破壊してしまう恐ろしいものだ』と言われていたところです。違法薬物の恐ろしさを未だに理解できていない多くの子供達を守るためには、まず生徒・児童の意識の改善が必要になります。
私も将来、学校薬剤師として働くことが出来るのであれば、磯野先生のように啓発運動に取り組んでいきたいと思いました。

講演が終わった後は学校内の環境衛生の検査として照度検査と水質検査を行いました。
照度検査では照度計を用いて、1年5組の教室と体育館の2ヶ所で室内の明るさを測定しました。
判定基準としては300Lx以上ということで全て測定してきたところは問題ない基準値でした。
しかし、数値としては500Lx以上が望ましいということで1年5組の教室の真ん中から後方辺りが
少し薄暗いと感じました。
水質検査ではpH・残留塩素測定器を用いて、ウォータークーラーとトイレ・食堂周辺の水道水を測定しました。
全てを測定した結果がpH値7.2、残留塩素濃度0.1~0.2mg/lということで問題ありませんでした。

学生、生徒、児童及び幼児並びに職員の健康保持増進を図るため、学校薬剤師は健康教育や環境衛生の維持に努めなくてはいけません。今回の実習は大学で習う授業とは違い、薬剤師の仕事として重要だと再認識出来ました。
イソノ薬局実習生 大西勇輝

生野高校での薬物乱用防止教育と環境衛生調査」への1件のフィードバック

  1. 磯野元三

    府立生野高校の薬物乱用防止教育に参加いただきありがとうございました。
    平成21年に学校保健法が学校保健安全法に変わりました。そして、学校薬剤師のお仕事にも変化があり、従来の定期環境検査などに加えて、健康相談と保健相談が加わりました。
    大阪府下の中学校と高等学校では、学校薬剤師や警察関係者により年に1回以上の薬物乱用防止教育を行うことになっています。今年は脱法ハーブにまつわる事件が数多く報道されています。それを受けて、8月に4種が麻薬指定され、薬事法の指定薬物も1.5倍程に増えました。薬物は、使用した本人の頭と体を壊していきます。さらに、家族や友達関係を巻き込んで壊していきます。その上、犯罪が増え社会を不安定にしていきます。
    学校薬剤師は、学校関係者の一員として、たばこや薬物の未使用者である児童・生徒に対して、健康を阻害する薬物の恐ろしさを教えなければなりません。
    今回参加した実習生たちは、学校薬剤師の仕事を十分理解していただいたと思います。
    卒業後の活躍を期待します。 磯野

コメントを残す